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聖女の救済

あらすじOutline

IT会社の社長・真柴義孝。義孝には結婚1年目の美貌の妻・綾音がいた。綾音は、教室でパッチワークを生徒に教える仕事をしており、家事も完璧にこなす良妻であった。しかし、義孝はそんな妻に離婚を告げていた。離婚の理由は子供ができないからであった。義孝にとっては、子供を産むことが妻に課せられた絶対条件であり、そのことを結婚前する前から綾音に伝えていた。

離婚を告げられた綾音は、一度北海道の実家に帰省することにする。しかし、綾音が帰省している間に、義孝の死体が自宅で発見される。体内と飲んだコーヒーの中から亜ヒ酸が検出されたことから、死因は毒殺と断定された。この事件の捜査に当たったのは、警視庁捜査一課の草薙刑事とその後輩の内海刑事たちであった。

動機的に一番怪しいと思われたのは、離婚を告げられた妻の綾音だった。しかし、綾音には完璧なアリバイがあった。亜ヒ酸が仕込まれ義孝が殺害された日には、ずっと遠く離れた北海道にいることが証明されたからだ。しかし、内海刑事は、北海道での彼女の行動などから綾音を疑っていた。そして、綾音に犯行は不可能だとする草薙刑事と意見の衝突を繰り返していた。内海刑事は、離れた場所から毒を仕込むことができるトリックがあるのではないかと考え、草薙刑事は、毒を混入するために自宅に侵入することができた第三の人物の存在を考えていたのだった。

内海刑事は、綾音が離れた場所から毒を仕込むトリックを暴いてもらうために、物理学者の湯川准教授(通称ガリレオ)に捜査の協力を依頼することにする。もちろん、綾音犯人説を否定する草薙刑事には内緒にしていた。しかし湯川は、ある事件(容疑者Xの献身での事件)が以来、警察への捜査協力には距離を置こうと考えていた。そんな湯川の気持ちを変えさせたのが、内海刑事が放った「草薙刑事は、容疑者の綾音に恋をしています。」という言葉であった。

結局捜査に協力することになった湯川であったが、湯川がそこで導き出した答えは『虚数解』であった。つまり、理論的には可能だが、現実的にはあり得ない犯行方法だったのだ。湯川に『虚数解』と言わしめた事件の真相とは?

当サイトの管理人より

TVドラマ版では、内海刑事などの女刑事が一番の脇役となっているが、小説版のガリレオシリーズでの一番の脇役は間違いなく草薙刑事であろう。この「聖女の救済」では、その草薙刑事の恋心が物語における絶妙なスパイスとなっている。

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