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東野圭吾作品 おすすめ9選Ranking

東野圭吾氏の小説をはじめて読む方に、是非とも読んで欲しい作品を9つ厳選して紹介。

おすすめ作品No.1 ナミヤ雑貨店の奇蹟

伏線と結末の絶妙さに、管理人が東野圭吾作品の中でもでもっとも泣けた作品である。

この小説は、決して電車の中では読まないことをおすすめする。涙を我慢してだんだん歪んでいくあなたの顔を見て、周りの人たちが気味悪く思うだろうからだ。

この「ナミヤ雑貨店の奇蹟」を読むまでは、管理人の中でのベスト1は「容疑者Xの献身」だったのだが、それを超える感動をこの小説は管理人に与えてくれた。 「容疑者Xの献身」は、物語の最後に一気に感動が押し寄せるというものであったが、「ナミヤ雑貨店の奇蹟」は、最後の結末に感動するのはもちろんのこと、途中にも感動する場面が何箇所も盛り込まれており、感動の「質」というより「多さ」で、「容疑者Xの献身」を超えてしまった。

何回も舞台になっているし、映画化もされているし、1作品で世界での発行部数が累計1300万部を超えた作品であることを考えると、管理人と同じ思いでいる読者も多いのではないかと思う。

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おすすめ作品No.2 容疑者Xの献身

この「容疑者Xの献身」は、東野圭吾の小説の中でも最も有名な小説であろう。 この小説で直木賞を受賞しているし、この小説の映画化は東野圭吾の映画化作品の中で最も高い興行収入を記録しているからだ。

また、小説や映画化作品を知らなくても、福山雅治が主人公を演じたテレビドラマの"ガリレオシリーズ"なら知っている、という人は多いであろう。「容疑者Xの献身」は、ガリレオシリーズの中の一作品なのだ。

管理人が東野圭吾ファンになったのも、この「容疑者Xの献身」を読んだのがきっかけである。整体院に通院していた頃、そこの待合室の本棚に「容疑者Xの献身」があり、たまたま手に取ったのがきっかけであった。あの時この小説を手に取らなければ、東野圭吾のファンになっていなかったかもしれないし、こんなに本を読むことが好きにはなっていなかったかもしれない。

さて、小説「容疑者Xの献身」は、数学教師に落ちぶれた天才数学者の石神の献身的な純愛を描いた物語であるが、実はこの石神の献身的純愛に意を唱える読者もかなり多い。

善悪や道徳的な美意識での“ものはし”でしか考えられない人には、決して石神の行動を容認することはできないだろうということは理解できるのだが、それでもって本書を駄作かのように断じることはどうなのだろうか?と管理人は思っている。

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おすすめ作品No.3 白夜行

この「白夜行」は、独特な世界観を醸し出している小説だ。その理由のひとつに、主人公となる男女の心理描写が一切描かれていないことが挙げられ、そのことにより、主人公である桐原亮司と西本雪穂が抱えている闇をさらに際立たせている。

桐原亮司と西本雪穂はかなりの悪人である。普通これほどの悪人だと憎悪しか感じないものだが、なぜか亮司と雪穂に憎悪をあまり感じさせないどころか、一種の同情的な感情まで芽生えてしまうのが不思議なところだ。それは、亮司と雪穂が、二人の置かれた環境により作り上げられた悪魔であることに起因しているのかもしれない。そのような環境に置いた大人たちへの怒りが、亮司と雪穂に対する憎悪を薄めてしまっているのかもしれない。

この「白夜行」を読み終わったあとは、どんよりとした気持ちになるかもしれないが、何とも言えない余韻をあなたに心の中に残すことだけは間違いないと思う。

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おすすめ作品No.4 時生

この小説「時生」のタイトル名は、難病で若くして命を落とすことになる男の子の名前である。物語は、その時生の命がまさに尽きようかとしているところから始まっている。

母親は、そんな体でしか産んでやれなかった息子に対する罪悪感から、ある疑問をずっと感じていた。だから、時生が命が尽きようとしているその時に、つい夫に「あの子に聞いてみたかった。生まれてきてよかったと思ったことがあるのかどうか。幸せだったかどうか。あたしたちを恨んでいなかったどうか。でももう無理ね。」とつぶやいてしまう。その言葉を聞いた夫は、二十数年前に起きた不思議な出来事を妻に話した。
その出来事とは、妻がつぶやいた疑問に対する、まさに時生自身の答えだった。

大体上記のような内容なのだが、1度目に「時生」を読んだ時には、物語の終盤にその感動が襲ってくるのだが、2度目からは終盤の結末がわかっているので、時生の母が夫に対してつぶやくあの言葉、つまり、物語のはじまりの時点で管理人の涙腺は崩壊してしまう。

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おすすめ作品No.5 新参者

東野圭吾の人気シリーズものと言えば、容疑者Xの献身を代表とした“ガリレオシリーズ”とこの新参者を代表とした“加賀恭一郎シリーズ”であろう。
そして、この小説「新参者」は、その“加賀恭一郎シリーズ”の8作品目となる小説である。

ドラマや映画などの映像化の人気は圧倒的にガリレオシリーズのほうが高いようだが、「小説なら加賀恭一郎シリーズのほうが好きだ」という読者のほうが多いのではないだろうか。実は、管理人もそうである。

加賀恭一郎の扱う事件は、その背景に大きな悲しみが隠されている事件が多い。その背景にも注視して、犯罪を暴くことだけではなく、犯罪に関わった人たちすべての心に寄り添う加賀刑事の捜査姿勢が、共感を呼ぶ大きな要因であろう。

特にこの「新参者」は、事件とはまったく関係のないことまで加賀刑事が踏み込んでいき、その複雑に絡んでしまった人間関係までも解決していく様は、そんな加賀恭一郎の捜査姿勢を最も表した作品と言えるのではないだろうか。

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おすすめ作品No.6 さまよう刃

この「さまよう刃」がこれほど上位にくるのか?と疑問に感じる人も多いかもしれない。それほど、何とも後味の悪い作品だからである。あと味が悪いだけでなく、物語のはじめのほうから気分が悪くなる人も多いのではないかと思う。

しかし、凶悪な犯罪を犯した犯罪者の人権という問題提起の大きさから考えれば、是非一度は読んで欲しい作品ではあるので、どうしても管理人はこれぐらいの位置にこの作品を押し上げてしまうのだ。

この小説「さまよう刃」は、妻を亡くしてから二人暮らしをしていた最愛の娘・絵摩を何者かに殺されてしまう父・長峰が、その復讐を果たそうとする物語である。
復讐を決行しようとする長峰の心の揺れ、長峰を手助しようとする人たちの心の揺れ、長峰を追う刑事たちの心の揺れ・・・それらの描写は、読者の心に重くのしかかってくるものがある。そして、必ず考えるのは、自分が長峰の立場ならどうするだろうか?自分なら長峰に同調して復讐の手助けするのだろうか?ということであろう。

少々読むのがきついと感じる描写もあるが、長峰の心情や行動を理解するためには、これぐらいの描写が必要なのだろう。

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おすすめ作品No.7 手紙

上述の「さまよう刃」が、被害者家族の視点から書かれた物語なのに対して、この「手紙」は、加害者家族の視点から書かれた物語である。
この「手紙」も、加害者家族の人権を考えさせられる物語だ。

両親を早くに亡くし、力を合わせて生きてきた剛志と直貴の二人兄弟。自分のことはいつも二の次で、常に弟の将来ばかりを考えていた兄は、弟の進学の費用を何とかしようとして強盗を企て資産家の家に侵入し、そこに居合わせた住人を殺害してしまう。
兄が犯罪を犯したのは自分のためで、そんな兄を許したい気持ちが直貴にはある。しかし、そんな加害者家族を温かく迎えてくれるほど世間は甘くない。やがて、結婚して家族を築き上げた直貴は、妻と子供のために、兄との縁を断つことを決意するのだが・・・と、こんな内容の物語だ。

「弟のために犯した兄の犯罪」というところがみそである。これがあるから、余計に直貴は苦しむのである。だから、自分だけが世間に冷たくあしらわれるのはまだ我慢できた。しかし、それが新しく家族となった妻や子供にまで及ぶことになったから、直貴は兄との決別という苦渋の決断をするのである。また、直貴の妻の対応が素晴らしくて・・・、こんな妻なら守りたくなるのも当然だろうなと思う。

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おすすめ作品No.8 流星の絆

読後、さわやかな気持ちになりたいのなら、この小説「流星の絆」は絶対におすすめだ。さわやかな気持ちにさせる最大の要因は、主人公の三兄妹に騙された大手飲食チェーン店の御曹司の神対応のおかげであると言っても過言ではない。

幼い頃に両親を惨殺され、詐欺師となって世間を生き抜いていく三兄妹。詐欺の新しいターゲットとして選んだ大手飲食チェーン店の御曹司・戸神行成の父親が、実は三兄妹の両親を殺した犯人であることが分かり、三兄妹が復讐を企てるというストーリーだ。

証拠を掴むために、三兄妹の末っ子の妹・静奈が戸神行成に近づくのだが、そこで予想外のことが起こる。なんと、静奈が行成に本気で恋をしてしまうのである。このように予想外の展開と予想外の結末を迎える物語なのだが、この行成が最後に静奈に言った言葉が、読者をさわやかな気持ちにさせてくれるというわけだ。

容姿端麗で金持ちで、おまけに性格が良すぎるという行成に軽い嫉妬を感じないわけではないが、それを超えるさわやかさが行成にはある。こんな男に管理人もなりたいものである。

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おすすめ作品No.9 秘密

この小説「秘密」は、主人公の平介が可哀想過ぎるという声が少なくない。娘の体に宿った妻の直子が、夫の平介を捨てるかのような結末に見えなくもないからだ。しかし、本当に可哀想なのは平介のほうより直子のほうなのではないのか、というのが管理人の意見である。

管理人の考えはこうである。

娘の体に宿った直子は、平介を夫として愛し続けることにはあまり抵抗はなかったのではないかと思うのである。それは、平介が夫の姿のままであるからだ。
もし、二人の事を誰も知らない所で暮らせたなら、直子の気持ちとしては、多少の罪悪感はあるにしても、平介と夫婦として暮らしていくことが出来たのではないかと思う。親子ほど年齢が違う年の差夫婦なんてのは、それほど珍しくはないのだから。

だが、平介のほうはどうであろう。妻の直子は娘の姿をしているのである。大人になっても、やはり娘の身体であることは意識するはずである。
例え、二人の事を誰も知らない所で暮らせたとしても、娘の体を持つ妻と夫婦として暮らしていくことの罪悪感は、妻の比ではないのではないかと思う。妻を愛することは、娘の体を抱くことにつながってしまうからだ。

直子は、平介には絶対にそんな器用なことが出来ないと分かったから、夫から離れる決意をし、他の人と結婚する道を選んだのだと思う。そうすれば、平介にも新しい出会いがあるかもしれないとまで考えたのかもしれない。

若い男との新しい生活を選んだ妻に捨てられた夫の平介があまりにも可哀想すぎる、という考えはあまりにも短絡的すぎると思うのだが、あなたならこの本を読んでみてどのような考えを持つのだろうか?

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