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予知夢

あらすじOutline

常識ではありえない事件を、天才物理学者・湯川が解明する、人気連作ミステリー「ガリレオシリーズ」の第二弾。

【第1章:夢想る(ゆめみる)】
深夜、16歳の少女の部屋に男が侵入し、それに気がついた母親が猟銃を発砲して追い払った。その後に逮捕された男性は、その少女と結ばれる夢を17年前に見たと主張する。その証拠が、男性が小学四年生時に書いた作文に残っていた。この男性の未来予知は果たして偶然か、それとも単なる妄想だったのか・・・。

【第2章:霊視る(みえる)】
夜の店で働く女性が自宅のマンションで殺された。その女性が殺されたのと同時刻に、遠く離れた場所で彼氏は彼女の姿を目撃している。遠く離れた場所で、同時刻に同じ人間が存在したというあり得ない話。果たして、それは自分が殺害されたことを彼氏に告げに来た彼女の幽霊だったのか。

【第3章:騒霊ぐ(さわぐ)】
ある日突然行方不明に男性。その男性が行方不明になった日に立ち寄ったと思われるおばあさんの家。妻がそのおばあさんの家に訪ねると、同じ日にそのおばあさんは亡くなっていた。そして、その家では決まった時間に家が地震のように揺れる現象が!亡くなった人たちの霊が何かを訴えて騒いでいるのか。

【第4章:絞殺る(しめる)】
あるホテルで、男の絞殺死体が発見された。少し前に生命保険に加入していたことで、その妻が容疑者として浮かび上がる。しかし、その妻には完璧なアリバイがあった。果たして、保険金目当ての妻の犯行なのか?だとすれば、そのトリックとは?父親が殺される前の日に娘が見たという火の玉が、意外な真実を明らかにしていく。

【第5章:予知る(しる)】
女が自宅のパイプハンガーで首を吊って自殺した。自殺した女は真向かいのマンションに住む男の愛人だった。離婚すると言いながらなかなか離婚してくれない男に「あなたが本気になってくれないなら、私だって覚悟があるのよ」と言い残し、自殺を決行したのだった。しかも、不思議なことに、この女の自殺をある少女が予言していた。

当サイトの管理人より

ガリレオシリーズの第2弾となるこの「予知夢」も、第1弾と同じ短編集である。一番印象深かったのが第1章の「夢想る(ゆめみる)」だった。それは、自分が想像で作り上げた記憶を現実にあった記憶として認識していると思うことが、自分にもあるからである。記憶のすり替えである。こういう話を聞いたことがある。取調室で「自分はやっていない」と無罪を主張する犯人たち。これらの犯人の中には、もはや嘘をついているという意識はなく、自分でも思い込んでいるケースがあるらしい。その人が本当の犯人であるにも関わらずである。これは、科学というより、もはや、心理学の範疇であろう。第2章の「霊視る(みえる)」にも同じことが言える。日本では、哲学的な要素として文学に分類されることの多い心理学だが、欧米では、実験や実験的観測に基づいて「論証」すべき科学として分類されるということも聞いたことがあるので、それだけ東野圭吾氏はグローバル的な思考を持っているということだろうか。

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