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ゲームの名は誘拐

あらすじOutline

広告代理店の中堅会社「サイバープラン」社に勤める佐久間。彼は、大手広告代理店からヘッドハンティングされた敏腕広告プランナーだった。彼は、仕事をゲームだと考え、そのゲームに負けたことは一度もないと自負していた。

その彼が手掛けていた日星自動車のプロジェクト「オートモービル・パーク」というプランが、新たに日星自動車の副社長に就任した葛城勝俊の鶴の一声でまったくの白紙に戻されてしまった。葛城副社長は、サイバープラン社にもう一度チャンスを与えてくれるということだが、その条件としてプロジェクトのチームリーダーである佐久間を外すことを要求した。目先の利益でなく、もっと未来を見通せる人物をチームリーダーに据えてくれということだった。

この決定に納得できない佐久間は、直談判しようと葛城邸に向かうが、そこで家をこっそりと抜け出す葛城副社長の娘・樹理を偶然見かける。樹理は、葛城副社長とその愛人との間に生まれた子供だった。3歳の時に樹理の母が亡くなり、おばあちゃんの家で暮らしていたが、8歳の時に葛城邸に引き取られたらしい。しかし、ずっと新しい家族に馴染むことができず、遂には家出を決意したということだった。

葛城副社長に一泡吹かせるために、この娘を利用できないかと佐久間は考えた。そして出した結論は、樹理の協力を得て「狂言誘拐」を仕掛けることだった。「ゲームで負けたことがない」と豪語する佐久間が立てた計画は完璧なものであった。しかし、佐久間にとって想定外の事態が起こり、この完璧だと思われた計画が破たんしていくことになる。佐久間を襲った想定外の事態とは?

当サイトの管理人より

誘拐を題材にしたミステリー小説は実に多い。しかし、この「ゲームの名は誘拐」を単なる誘拐を題材にした小説だと思わないほうがよい。それほど、後半の展開は予想外であった。読んでいく途中で「この小説は、ラブストーリにでも発展させるつもりなのかな?」なんてお気楽なことを考えていたのだが、とんでもなかった。確かに、そういう展開にはなっていくのだが、結末はラブストーリーとはかけ離れたものであった。感動系の小説を好む人には不向きなのかもしれないが、発想が秀逸なので、管理人的にはかなり面白く読めた作品だった。

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