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あらすじOutline
フリーライターの長岡修が自宅で殺害された。長岡は、『スーパテクノポリス計画』を推進する大物代議士・大賀仁策のスキャンダルを握っていた。
そのスキャンダルとは「具合が悪くなった愛人をホテルに放置して、そのまま死なせてしまった」というものだった。女性層に人気のあった大賀仁策にとって、それは政治生命に関わるスキャンダルであった。
その時に見殺しにされた愛人は、古芝秋穂という名前で、大賀仁策担当の新聞記者だった。
秋穂には伸吾という弟がいた。両親を早くに亡くした伸吾にとって、秋穂は姉であると同時に親代わりでもあった。そんな大切な姉を見殺しにされた伸吾は復讐を決意する。そして、その復讐の道具として利用しようとしたのは、電流と磁界を使った装置『レールガン』だった。『レールガン』はかなり遠方の標的を破壊するほどの威力を持っていた。
伸吾は、湯川と同じ高校で、さらに湯川も在籍した『物理研究会』に所属していた。そして、『物理研究会』の新入部員が集まらないと悩んでいる伸吾の相談に乗ったのが、『物理研究会』OBの湯川だった。新入生勧誘のためのパフォーマンスとして、湯川の指導の元に電流と磁界を使った実験装置『レールガン』を作ったのだった。伸吾は、その復讐の道具に『レールガン』を使用しようとしているのだ。
やがて、教え子とも言うべき古芝伸吾の復讐計画を知った湯川が、驚くべき行動に出る。 自らが犯罪者になることも厭わないその驚くべき行動とは・・・?
当サイトの管理人より
単行本「禁断の魔術」の1篇のみ抜き出して文庫本化された作品(単行本の他の3篇は、文庫本「胸像の道化師」に収録された)。ガリレオ湯川が自ら進んで殺人犯になるかもしれないという衝撃の内容である。
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