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永遠の記憶

あらすじOutline

あるスーパーで、買い物中の女性が刃物で刺されるという事件が起こった。
警察にとって衝撃的だったのは、その刺された女性が、捜査一課の刑事の内海薫だったからだ。

犯人は70歳ほどの老人で、名前が三崎茂久だと分かった。三崎は犯行後、そのスーパーの屋上から飛び降り自殺を図るが、たまたまその落下地点に幌付きのトラックの屋根があったため、軽傷で助かった。
三崎は逮捕され、事情聴取を受けることになったが、完全黙秘を貫く。薫が刑事であることから、過去の事件の逆恨みの犯行ではないか?と推測されたが、薫自身、過去の事件での三崎に関する記憶はまったくなく、彼が犯行に及んだ動機がまったく分からなかった。

そんな中、物理学者の湯川学は、他の捜査員が考えもしなかった、ある仮説を打ち出した。湯川がその仮説を打ち出したのは、被害者である薫のある証言に基づいた仮設だった。湯川の仮説から、薫に恨みを抱く藤村沙穂という若い娘が捜査線上に浮かびあがる。薫は、6年前のある事件を担当した際に、その事件関係者の沙穂を取り調べている。その事件の顛末で、沙穂が薫に対して恨みを抱く理由も、何となく分からなくもなかった。だが、犯行の実行犯である三崎と沙穂がどういう関係なのかがまったく分からない。
事件の被害者ということで事件の捜査から外された薫は、自ら沙穂に接触することは許されないので、事件の真相を調べることが出来ず、もやもやした日々を過ごさなければなかった。

やがて捜査が進む中、三崎が持っていたカードに沙穂の指紋が付いていたことが判明し、三崎と沙穂に何らかのつながりがあることが確定した。そこで沙穂も警察の事情聴取を受けることになるが、三崎と同様、沙穂も黙秘を貫く。しかし、「内海刑事になら、ひとつの事を除いて、何でも質問に答える」と沙穂が口を開いたので、捜査から外れていた薫が、取調室で沙穂から話を聞くことになった。
そこで、沙穂の口から、薫は驚くべきことを聞かされる。それは、薫への復讐は、薫自身を襲うことではなく、これから始まるのであり、質問に答えられない"ひとつの事"とは、これから始まる復讐とは何か?ということであった。さらに、沙穂は、その復讐を避けたければ、私の要求をのむように薫に告げた。その要求は、とても受け入れがたい要求であった。それは、6年前の事件の真実を捻じ曲げる可能性がある要求だったからだ。沙穂の要求を避けるためにも、これからの復讐が何なのかを探り当てるのが先決だと警察は判断した。

管理官の草薙も、その謎を探るべく、湯川に協力を仰ぐことに。警察や湯川は、その謎の扉を開くことは出来るのか?

当サイトの管理人より

ガリレオシリーズの最新刊が発売される直前に、大ショックなことを知ることになる。それは、作家の東野圭吾氏が、大腸がんが原因で、お亡くなりになった、ということだ。この“永遠の記憶”が、彼の遺作ということになる。

このガリレオシリーズの最新作を読むと、このシリーズの時の流れを感じさせる内容であった。その一つは、内海薫が結婚をしており、子供が一人いるということである。TVドラマシリーズでは、湯川学と内海薫がやがて結ばれることになるのではないか?ということを感じさせたが、結婚相手は湯川学ではないようで、少しがっかりした読者の方もいるのではなかろうか。

今回の著書の話に戻るが、“永遠の記憶”には、内海薫が被害者となった事件の解明が第1部とされており、第2部が存在する。それは、湯川と草薙が20年間解けなかった謎に関する内容だ。その謎が、ガリレオシリーズの最高傑作と言われる「容疑者Xの献身」に関する謎であったことには驚かされた。この第2部を読むと、東野圭吾作品で最も人気が高かったガリレオシリーズを本作で完結させようとしていたのではないかと思えてならない。それは、東野圭吾氏が、自分の死期を悟って、そのようにしたのかは謎であるが・・・

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