加賀恭一郎の謎が分かる「祈りの幕が下りる時」

加賀恭一郎シーリーズ 3つの疑問

2013年9月13日に発売された東野圭吾氏の最新刊「祈りの幕が下りる時」は、加賀恭一郎シリーズの第10弾となる作品です。この小説を読んで真っ先に感じるのが、少なくとも今までの加賀恭一郎シリーズを読んできた人とそうでない人とでは楽しめ方が全然違うだろうな、ということです。それは、この「祈りの幕が下りる時」の中で、今までの加賀恭一郎シリーズで生じてきた数々の疑問の答えが明らかになっているからである。

その疑問とは、以下の3つの疑問である。

1.加賀の母親はなぜ失踪したのか?

※第1弾「卒業」では、加賀と父親との親子関係がうまくいっていないことが描かれています。その原因となっていたのが母親の失踪であるが、なぜ母親が失踪することになったのかは描かれていない。

2.その親子関係がなぜ修復することができたのか?

※第7弾「赤い指」では、うまくいっていなかったはずの親子関係が、父親が亡くなる前にすでに修復されていたことが明らかにされています。しかし、なぜ関係の修復に至ったのかは描かれていない。

3.加賀はなぜいつまでも所轄の刑事なのか?

※加賀刑事は元々警視庁捜査一課の刑事であったが、第2弾「眠りの森」での犯人の弁護側の情状証人として出廷し、それが原因で所轄に異動になります。しかし、これほどの敏腕刑事がシリーズの回を重ねてもずっと所轄の刑事のままであるのが不思議である。

そして、これらの謎の解明が、今回の「祈りの幕が下りる時」の事件にも深く関わっているところが、物語を更に面白いものに仕上げている要因にもなっている。

さらに今回の「祈りの幕が下りた時」では、今後の展開が楽しみな部分もあった。それは、加賀恭一郎と金森登紀子との関係の今後の進展である。金森登紀子とは、第7弾「赤い指」で、加賀恭一郎の父親・隆正が入院していた際に、そのお世話をしていた病院の看護師である。この女性との関係が今後は深まっていきそうな様相が、今回の小説で描かれているのである。

しかし、あの第2弾「眠りの森」で加賀が浅尾美緒に抱いた恋心はどうなったのか?大いに疑問を感じられずにはおれないのだが。所詮、刑事であり続ける加賀には、その想いを封印するしかなかったのか。

※最後に「祈りの幕が下りる時」の主要人物の相関図を乗せておきます。
祈りの幕が下りる時 人物相関図

>>>小説【祈りの幕が下りる時】のあらすじはこちらから

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