読書好きの人が古本を買ってはいけない本当の理由

東野圭吾氏の小説に出会い、よく小説を読むようになったのがここ1年ぐらいだと思う。それまでは、ビジネス書ばかりを読んでいた。

時間があれば小説のほうを読みたくなるので、今ではビジネス書はほとんど読まなくなってしまったぐらいである。

とにかく、東野圭吾氏の作品は全部読んでみようと思った。そこで、まずは発刊済みの文庫本から制覇することにしたのである。現在に至っては、「サンタのおばさん」という絵本仕立ての作品以外はすべて購入済みである。新しく出た作品については、単行本であってもすべて買うようにしている。

購入するときには、何となく新品のほうが気持ちがよいので、新品の本を購入していた。古本を購入しようという発想はなぜかあまりなかった。しかし、東野圭吾氏のある作品を読んでから、読書を愛するものとして、この選択が間違ってなかったことに気付かされるのである。

そして、「小説を読むのが好きなら新品の本を購入しろ!」と、周りの方にも声を大にして言いたいのである。

古本(特に小説)を買ってはいけない理由とは?

小説を書いている作家が何で飯を喰っているかというと、新刊として売れた本の印税で飯を喰っているわけです。つまり、新品の本が売れないと飯の種がなくなるというのが小説家の運命なのです。読者に自分の小説の古本を購入して読んでもらっても、小説家には1円たりとも印税は入ってこないのです。

なので、読書好きの人が古本ばかり購入して読んでばかりいたら、売れっ子の作家でも飯が喰えなくなってしまうという事態に陥ってしまうわけです。そうなれば、「小説家になろう!」という人も激減することでしょう。小説家がいなくなってしまえば、新しい小説を読むこともできなくなるのです。

新品の本であっても古本であっても、もちろん内容が変わることはありません。小説にとって何より大切なのはその内容であるのだから、新品の本を読もうが古本を読もうが読者の満足度が変わることはありません。それならば、安い古本を購入してより多くの小説を読みたい、と考えるのは至極当然のことなのかもしれません。
でも、みんながそういう考え方をしてしまったら、やがて小説家はいなくなってしまうかもしれないのです。

ビジネス書は古本を買ってもいいです。なぜなら、彼らは基本的に本の印税で生計をたてているわけではないからです。
ビジネス書は旬が大切だから、新刊が出たらすぐに買わなければ意味がないという人がいますが、新刊でも1週間も経てばブックオフなどで販売されていることも珍しくはありません。いくらビジネス書でも、1週間で旬が過ぎてしまうことはないでしょうからね!

あくまでも、小説なら新品の本を購入しよう!という話です。

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