【真夏の方程式】というタイトルの意味するところ

【真夏の方程式】とは何を意味しているのか?

「真夏」というのは、時期が真夏の出来事を描いた物語であるので、この点についてはあまり解釈の余地はないでしょう。つまり、「方程式」という部分が何を表しているのかが重要なポイントということになる。

この小説【真夏の方程式】の背表紙には、以下のような紹介文が書かれている。

「夏休みを玻璃ヶ浦にある伯母一家経営の旅館で過ごすことになった少年・恭平。一方、仕事で訪れた湯川も、その宿に宿泊することになった。翌朝、もう一人の宿泊客が死体で見つかった。その客は元刑事で、かって玻璃ヶ浦に縁のある男を逮捕したことがあったという。これは事故か、殺人か。湯川が気づいてしまった真相とは-。」

背表紙の紹介文にもあるように、この小説には柄崎恭平という少年がキーパーソンとして登場してくるわけだが、簡単に言えば、「恭平少年が今後の人生において自らが解決しなければならない課題」というのを「方程式」という言葉で表したと解釈することができます。それは、最後にガリレオ湯川が「この世界には、現代科学では解けない謎がいくつもある。・・・」とセリフで語り始められた恭平少年に語りかけた言葉からも明らかである。

さて、この恭平少年が抱えることになった「方程式」は何であったのか?それは、なぜ「今後の人生において解決すべき課題」とガリレオ湯川は判断したのか?それを読み解いていくのがこの小説の見どころであろう。

ガリレオ湯川は実は子供嫌いなわけだが、なぜかこの恭平少年とは深く交流を持つようになります。その理由が実にガリレオ湯川らしくて、また、恭平少年に自ら答えを見出すことを託したことの理由でもあろうと思われて、妙に納得しました。恭平少年が湯川の嫌いなタイプである本来の子供のようでであったなら、また違った結末を迎えていたのではないかとも想像できます(というか、この小説では恭平少年のようなタイプでなければならなかったわけですが)。

そして、恭平少年が残した「実験をした者でないとわからない。それが科学なんだ。」というセリフも実に興味深い言葉だった。東野圭吾さんが小説の題材としている犯罪に対する根本的な考え方がこの言葉に集約されているようにも感じました。

>>>小説【真夏の方程式】のあらすじはこちらから

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